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hot*cake blog


by hotcake24

切ないこと

うちには2年前まで「梅」と言う迷い犬のおばあさんがいました。
飼い主さんを見つけられないまま、天寿をまっとうし、私の見守る中天使になりました。
梅はとてもいい子でした。
ヘルニアの症状がひどくなり、自分の足で立つ事もできなくなっても「生きる」と言う力で
毎日毎日一生懸命に生きてました。
かなりひどい虐待を受けていた様で、保護した当初は人間の何気ない動きにも驚くほど敏感に反応をしていました。 
梅は捨てられたのかも、どこからか逃げてきたのかも分からないけれど、私の探した範囲では飼い主さんは現れませんでした。
ペットブームと言われる昨今、悲しい現実がある事は確か。
お店をオープンしてから、まだ1ヶ月弱ですでに2匹の迷い犬に出会いました。
1匹目の子はポメちゃんで、昼間の海岸沿いをお客様がわんちゃんとお散歩している時に近づいてきたそうです。その方が困り果てていると近くのショップの方が保護してくれると言うので預けてきたんですけど、もう不憫で・・・と泣きながらお店にいらっしゃいました。 その日のお店の帰り道、派出所でつながれているその子に会いました。
とてもなつっこい子で、りんごと遊びたそうにしていて、とても不憫でなりませんでした。保護されてから半日以上たっているのに警察には何の届出もなかったそうです。
その時その子を保健所に連れていくための一台のパトカーがやってきました。
その様子を察知したのか、そのわんちゃんは急に嫌がり逃げようと抵抗しました。
この場で私が保護する事は許されず、私は涙を流しながらその子に明るい未来が訪れますようにと祈ることしかできませんでした。
2匹目の子はミックスのわんちゃんでした。
お客様が商店街で迷い犬が保護されていたんですと教えてくれました。
そして帰り道、またも偶然にお店につながれているわんちゃんを見ました。
真っ黒によごれていたわんちゃん。
梅と初めて出会った日の事を思い出しました。
まだ若く、だいぶ遠くから歩いてきたのか体は汚れ、ガリガリにやせていました。
でも瞳はとてもキレイで優しく、何かをうったえていました。何も出来なかった自分と、わんちゃん達のあの澄んだ瞳を思い出すと胸がはりさけそうな出来事でした。 
by hotcake24 | 2005-01-19 17:27 | わん・にゃんのお話